股関節痛・ソケイ部の痛み


原因部位

 

股関節部の痛みには股関節自体の障害による局所性の痛みと腰や内臓などの障害が原因としておこる中枢性の痛みがあります。

 

股関節は膝と同様に体重を支える関節であり負荷によってダメージを受けやすいことから、関節の炎症や変形が起こる(変形性)股関節症は股関節痛の主な原因となります。また、日本人は股関節の形状が浅い(臼蓋形成不全)傾向にあることも痛めやすい原因のひとつとなっています。

 

症状は主に片側の股関節の痛み、ソケイ部の痛み、股関節の可動域が小さい等です。多くは決まった動きや体重をかけた時の軽度の痛みから始まり、慢性化すると関節の軟骨が減り、骨が変形して痛みと可動制限が起こります。股関節自体が深い部位にあって周囲も強靭な筋肉や靭帯に囲まれているために自覚しにくいことから、お尻の痛みや大腿部、膝の痛みとしてあらわれる場合もあります。

 

局所的な股関節痛は、日常生活の慢性的な負荷の蓄積やスポーツなどの強い負荷や怪我、骨粗鬆症による大腿骨の骨折やヒビ、ステロイドや飲酒などが原因となる大腿骨の壊死などが主な原因です。

 

中枢性の股関節痛は、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などによって起こる腰の神経の障害が主な原因で、やはり股関節やソケイ部に痛みが発生します。局所性の原因では片側の痛みであることがほとんどですが、中枢性の痛みは両側性に生じることもあります。

画像検査ではっきり見えるような神経の圧迫がなくても、神経に炎症が起こっていれば痛みが発生しますので、ヘルニアや脊柱管狭窄症などの診断を受けていなくても中枢性の原因による痛みであることは少なくありません。

 

中枢性股関節痛の場合、原因は腰の神経の炎症であり股関節自体の障害はありませんので、通常の治療ではよくならないことが多いです。この状態のまま症状が慢性化すると、痛みによって股関節の血流などが低下して結果的に変形性股関節症なども併発してしまう場合もありますので、原因部位に対する早い治療が必要です。

 

遠絡療法では神経に関連する流れが滞ることによって神経が炎症を起こしていると考えていますので(この炎症は検査ではあらわれないものです)、経絡を応用した治療によって神経とその周囲の循環を改善し、炎症を抑えて組織の修復を速めていきます。

 

遠絡療法による治療法

 

症状の発症の仕方や性状から障害されている部位を特定します。

 

局所性の股関節痛の場合は、痛みのある股関節が原因なので、股関節やソケイ部に対応した治療点(遠絡では患部と離れている点)を利用することによって障害部位の循環状態を改善します。これによって炎症を抑えて痛みを改善できます。

さらに、ダメージ修復に必要な物質を十分に供給することができますので、骨折、捻挫など外傷の場合も回復が早まります。

炎症の原因がスポーツなどによる負荷や日常的な負荷の蓄積であれば、炎症が抑まるまではできるだけの免荷(安静)もしたほうが早く治りますす。

 

中枢性の股関節痛の場合は、原因部位の鑑別が必要です。

怪我や歩きすぎた等、思い当たる原因のない股関節・ソケイ部の痛みの多くは、腰椎・仙椎レベルの神経が原因である可能性が高いです。

 

中枢性の痛みは、原因部位と実際に痛みのある部位が異なるために外見からは判断できず、多くの場合は薬や運動療法、マッサージなどの一般的な治療の効果が出にくいといえます。遠絡療法では原因となっている神経を見つけて、神経の炎症やダメージの修復を促進します。例えば原因が腰の神経にあれば、そこを重点的に治療しますので、頑固な股関節痛も改善できることが多いです。

 

患部に対応する治療点の使い方(選び方と押し方)によって、炎症を取り除いたり流れを再建したりすることができますので、さまざまな障害の程度に対応できます。

 

さらに身体中をくまなく通っていると考えられている経絡を応用するので頭の中や脊椎の中という本当の中枢部の治療も行えることが最大の特長です。股関節・ソケイ部の痛みは脊髄に対する遠絡療法で改善することが多く、1~数回の治療で十分なことも少なくありません。

しかしながら痛みの症状が長期にわたり炎症が慢性化している場合、股関節にも局所的な炎症や骨や靭帯の変性が起こってしまっている場合には改善に時間がかかります。

 

MRIやCT、その他神経学的な検査で原因がわからない場合や、原因がわかっていても保存療法でなんとかしたいという希望をお持ちの場合は、早めに治療にかかることをおすすめいたします。