遠絡療法(えんらく)にお任せください

遠絡療法(えんらくりょうほう)は、麻酔科医で痛みの専門医の故・柯尚志医師(左画像)が、西洋医学の限界を打ち破るために、東洋医学の理論と治療法を取り入れて開発した独自の治療法です。

 

日本ではまだ広まっていませんが、台湾やシンガポール、アメリカなどの大学病院などでも取り入れられており、現代の医療や各種治療法でなかなか改善しない症状にも大きな効果を発揮します。

 

遠絡療法では東洋医学の経絡(けいらく)と西洋医学の解剖生理を基にした治療法です。

 

経絡とは東洋医学でいう「気血水」の通り道です。遠絡療法では血液や神経、リンパ、電気、イオン、気、エネルギーなど目に見えるもの、見えないものをすべて総括した生体の循環を「ライフフロー」といいます。

 

ライフフローは血管や神経のように全身を循環し、健康を維持しています。この流れが滞ると痛みやしびれなどの症状や病気が生じます。

 

遠絡療法は破壊されたり詰まったりしてしまった流れの障害物を取り除くことによってスムーズな流れを再建し、症状を改善していきます。


遠絡療法では注射、ハリなど体に傷をつける器具や薬は一切使いません。

専用の木製棒やソフトレーザーで体表面(主に手足)にある治療点に手技を行うことによって、症状の原因となっている中枢部位の機能を回復し、症状を根本的に改善します。

専用の木製棒(左側)

ソフトレーザー(右側)

 

 

 


専用の木製棒で手足の治療点(ツボのような点)を押して、流れを滞らせている障害物を取り除き、弱くなった流れを補い回復します。


ソフトレーザーは主に顔や首、腹部の治療点に照射します。脳幹や脊髄(中枢神経)の炎症を改善し、神経の機能を回復します。



一般的に「ツボ」として知られていますが、身体には体内の流れを調節するポイントが無数に存在しています。

「ツボ」は体中のさまざまな部分と対応していますので、問題のある部分と対応する「ツボ」を操作することで、滞った流れを再建することができます。

 

遠絡療法では「ツボ」を治療ポイントと呼びます。

流れを再建させる方法には、治療ポイントの選択の仕方や刺激の仕方によってさまざまな手技があります。主な治療法は次のようになります。

  1. 原因となる障害物を取り除く治療法
  2. ラインの幅を拡げる治療法
  3. 崩れたラインを補強する治療法
  4. 流れの量を増やす治療法
  5. 流れの速度を速める治療法 
遠絡療法は、流れの障害の程度や範囲を正確に鑑別します。その問題に対して必要となる方法を組み合わせることによって最も効率的な治療を行います。

原因となる障害物(炎症など)の程度によって現れる症状が異なります。

さらに流れが滞っていた期間、患者さまの持っている自己治癒力の違いによって、症状の改善速度や治癒までの期間が異なります。 

遠絡療法では患部や原因となっている部位を治療するために、腕や足にある治療ポイントを使って調整します。このことによって、脳や脳幹、脊髄などアプローチが難しい中枢神経の障害に対しても、遠隔的な治療によって効果を出すことができます。

 

これは遠絡療法が難治性の痛みやしびれ、その他原因不明のさまざまな症状に効果をあげている大きな特長です。

 

特に脳や脳幹部の調整は、免疫力の強化や内分泌、代謝、自律神経の調整など全身状態の改善にも効果があり、実際の症状の改善だけでなく、心身のさまざまな機能を高めて生命力を向上します。

 

ライフフローの流れが回復し、スムーズに循環するようになると症状がなくなっていきます。滞った流れが改善すると、驚くほど症状が改善することも少なくありません。

 

 


遠絡療法で考えるライフフローの流れは「循環」です。

人間の体内の物理的な循環は血液やリンパであり、滞りなく循環してすみずみの細胞まで酸素や栄養を送っています。細胞はその酸素やたんぱく質、脂質などを代謝によってエネルギーにして、それぞれの働きに応じて活動したりDNAを基にホルモンや別のたんぱく質をつくって血液やリンパに乗せて全身に送ります。その際に不要な産物も一緒に流しています。末梢の毛細血管では酸素や栄養は細胞間質(血管内や細胞内以外の身体の中を満たしている液体)に溶けだし、細胞はこの細胞間質を通して呼吸や物質交換を行います。細胞間質は静脈やリンパを通って還流していきます。このように考えると物理的な循環は次の3つに分けられます。

 

1)細胞に酸素や栄養を送る動脈

2)細胞の周囲にある細胞間質

3)細胞間質が還流する静脈、リンパ

この3つがすべて滞りなく流れることでスムーズな循環となります。

 

世の中にはさまざまな治療法がありますが、循環改善においてはそれぞれ一つの段階を改善するものがほとんどだと考えられます。例えば血管拡張剤や交感神経ブロック注射、鍼灸治療、温熱療法は主に動脈の血管を拡張して血流を増やし、血液をさらさらにする薬は動脈と静脈の血流をスムーズにします。マッサージや理学療法は主に静脈やリンパの還流を改善します。

しかしながら、どれか1つや2つの改善では効果はあるものの良好な効果と維持をするのは難しいといえます。3つの段階全てを改善するには複数の治療法を組み合わせる必要がありますが適切に組み合わせることはなかなか難しいです。症状が治りにくいというのはこのような循環の問題があるためと考えられます。

 

一方で、遠絡療法は3つの段階全てを改善する理論をもっており、障害部位の循環を全体的に改善することができます。特に効果があるのは細胞間質の循環を改善することです。細胞が実際に呼吸や物質交換を行う細胞間質に酸素や栄養素が十分に供給されて不要物をすぐに流し去っていくように、細胞間質が常によどみなくきれいな状態であれば細胞の機能が発揮されます。反対によどんでいれば、細胞は酸素や栄養が欠乏して機能低下を起こし、慢性的な炎症状態に陥ります。この部分の循環を改善させることが、難治性の症状の改善の大きなポイントとなります。遠絡療法がさまざまな症状に効果を発揮するのは、動脈、静脈、リンパの流れの改善に加えて、細胞周囲の細胞間質の循環を改善する治療法であるためです。