バレエの先生の身体調整法を体験してきました

治療家として患者さまの体の状態を整えるためには、まずは自分自身が自分の体の状態を把握して調整できなければ納得のいく説明も治療も難しい、と考えて自分の体を診てもらうことにしました。
家内の紹介で診て頂いたのは HANA BALLET の戸田真美先生です。私自信はバレエをしたこともないのですが勇気を出してお願いしてみました。

 

https://www.facebook.com/hanaballet/

 

バレエはスポーツの中でも歴史が深く、解剖学的、運動学的に体の細部まで考え尽くされた非常に科学的な芸術です。身体中のすべてのパーツの角度や運動、荷重軸、外力まで意識するのは驚異的な技術です。
戸田先生はプロのバレエダンサーを経て、現在は劇団四季やご自身が主催するバレエ教室の講師を務めています。バレエダンサーはプロでも体を壊す人が多いため、先生はロルフィングなどさまざまな技術を取り入れて多くのダンサーの体を診ているうちに、体のパーツが自然の状態に対して不合理な状態にあったり、アライメントが乱れてしまっていることを感じ取り、基本的な動作の中で繊細な調整を行うことで正しい状態に戻していく独自の調整技術を創りあげ、レッスンやワークショップの中で実践されています。

 

今回は恐れ多くもプライベートレッスンの形でしっかりと体感させてもらいました。

 

感想は まさに百聞は一見にしかずでした。

運動学的な治療技術はすでに数多くあり、科学的にも認められています。

その様々な技術と較べても戸田先生のメソッドは特にソフトで無理のない自動的な手法で、各パーツの調整はごく短時間で終わっていきました。
軸をより繊細に捉え、自然な動作の中で効率的に整えられていく印象です。体の各パーツを意識しながらシンプルな動作を行う中で自然に正しい位置に誘導され、受ける側としても短時間で全くストレスなく治療とエクササイズを同時に受けている感じでした。

 

効果はかなりはっきり感じられ、本当に少し動かしただけなのに筋肉の余計な緊張がなくなり、体の軸をまっすぐに感じられるようになりました。これは筋肉や骨格の違和感、こわばりや不調を感じられている方、スポーツをされている方にはかなりお勧めです。
自宅でできる簡単なトレーニング方法なども教えてもらえるので、体が正しい位置を覚えるように続けることで症状が出ない体にを維持することができるようになると思います。ただし自主的な努力と継続が大事なのはもちろんです....どんな素晴らしい方法でも体を治すのは自身の回復力が一番です。

 

最後に自分の行っている遠絡療法の視点から感想です。
東洋医学の経絡はいわゆる‘’気‘’の流れとも言えると思いますが、敏感な方に聞くところによると筋肉や骨のゆがみがあるところ、特に関節が多いそうですが少しのズレでも流れが滞ってしまうそうです。遠絡療法は体の内側から流れを再建する治療法ですが、やはり物理的な歪みがない方が効果が出ると言われます。そこで戸田先生の調整法を考えてみると、遠絡療法とはとても相性がよく相乗効果を期待できるのではないかと思いました。体の内側と外側から流れを改善するということになるからです。できれば先生のレッスンをしばらく受けながら微妙な感覚を教えてもらい、自分の施術法にうまく取り入れてみたいと思います。今後が楽しみです。

 

 

今まで全く意識したこともない体のパーツの動きを意識することに集中しすぎてビフォーアフターの写真をとり忘れてきてしまいました。

 

途中で思い出して撮ったものなのであまりはっきりしませんが左股関節、膝関節、足関節、足根部を少し意識しながら調整している途中経過です。

 

2,3分の調整ですが、左足の軸がまっすぐ感じられるようになっています。自分の考えていたまっすぐは実際はかなり外側にズレていたようです。