持続性性喚起症候群(PSAS・PGAD)


持続性性喚起症候群(Persistent Sexual Arousal Syndrome, PSAS)は、原因のはっきりわかっていない疾患で、外的刺激や性的欲求に関係なく、性的興奮が持続的または断続的に生じてしまう症状をいいます。思考力の低下や痛みやしびれ、強い不快感を感じることもあります。状態にもよりますが、理解されないような強い苦痛やストレスがとても大きく日常生活にも支障をきたします。特に女性に多い傾向がありますが、男性にもみられます。

 

明確な原因は解明されていませんが、一般的には以下のような原因が推測されています。遠絡療法では、なんらかのきっかけによって脳や脊髄を中心とした中枢神経系や自律神経、脳内神経伝達物質の代謝、内分泌系などの神経の働きが暴走してしまっている状態だと考えています。

  • 神経系の異常:脳や脊髄の中枢神経や骨盤内の知覚神経や自律神経における過敏性が影響している可能性。
  • ホルモンの変動:閉経やホルモン治療後に発症するケースが報告されています。
  • 薬物使用:一部の抗うつ薬や向精神薬の副作用が関与する場合もあります。
  • 心理的要因:ストレスや過去のトラウマとの関連性が指摘されています。

遠絡療法においては、脳や脊髄の中枢神経系、自律神経、骨盤内の末梢神経、脳内神経伝達物質の代謝、内分泌、などの働きが調整不全になってしまっていることが原因と考えて、神経系の働きを整えていく治療をおこないます。

 

 

遠絡療法では、流れが滞ることによって炎症を起こしたり圧迫を受けて機能低下をしている神経とその周囲の循環を改善し、炎症を抑えて組織の修復を速めていきます。神経細胞の働きが整ってくると症状は緩和されていきます。

 

患部とは離れた手足などのツボを使うため、刺激もほとんどなく安全で心配なく受けられる治療です。着替えなどの必要もありません。

ベッドで横になって、リラックスした状態で治療を行います。

 

同時に体全体を温めて、筋肉を柔らかくしたり、血液循環を高めます。


ソフトレーザーを使って、脳幹と首の循環を改善します。流れを滞らせている障害や炎症を取り除くことによって、脳内の循環を高めます。

 


専用の木製棒を使って、脳や基底核、視床といった中枢神経の流れを滞らせている障害や炎症を取り除いて脳内の循環を高めます。

 

蓄積や圧迫がなくなると、機能低下していた細胞の働きが回復してきます。

 

さらに脊髄や骨盤内の神経、自律神経系に対応するツボを押して、対応する部位の神経の働きを整えて暴走を抑えていきます。

 


スーパーライザー(近赤外線治療器)を使って、自律神経を整え、全身の循環状態を高めます。

 


必要に応じて、手技によって固くなっている筋肉や関節(特に体幹)を動きを改善します。

 

バランスやふらつきの改善をはかります。

 



電話受付時間:8:00~21:00(無休)

 

※施術中・外出等、電話に出られない場合があります。メッセージをお残し頂ければ、折り返しご連絡させていただきます。

どんな内容でもお気軽にご相談ください。



持続性性喚起症候群の主な原因中枢は、脳、や脳幹(橋、延髄)、脊髄などの中枢神経系と骨盤内の末梢神経、自律神経などが複合している状態に、脳内神経物質の代謝不全や内分泌の乱れ、心理的要因などが絡んでいると考えています。さまざまな要因が複合しているために個人差も大きく変動なども起こりやすいと思われます

 

当院では、持続性性喚起症候群はムズムズ脚症候群や線維筋痛症などの原因のはっきりしない全身性疾患の未病状態(神経などのコントロールがうまくいかない状態)にあたると考えて治療を行っています。基本的には脳や神経に物理的な損傷が生じていることは少ないため、期間とともに緩和していく可能性が高いと考えます。

 

遠絡療法では、まず脳に血液を供給する血管(主に頚部の動脈)を拡張して血流を増やすことに加えて、脳および脳幹の細胞周囲の微小循環の活性化と脳から血液を運び出す血管(主に頚部の静脈)の働きを高めて、脳・脳幹の血流と循環状態の改善をはかります。さらに障害部位に対応した治療点を応用して、脳・脳幹の神経細胞に関係する流れの滞りを取り除き、炎症があればそれを抑えます。

もし薬剤などによって神経系がダメージを受けた場合は非常に時間がかかってしまうこともありますが、治療を行うことで症状の進行を抑えつつ改善に向かうことも少なくありません。

 

日常生活の疲労やストレスは交感神経を興奮させて脳への血流を減らして暴走しやすくしてしまうことから、回復を速めるためには交感神経が興奮し続ける時間を少なくすることが大事で、これには趣味や好きなことをするなど心身がリラックスして副交感神経が高まることや適度な運動や規則正しい生活が効果的です。

 

遠絡療法では原因となっている脳や脳幹、脊髄などの神経に対応する治療点を利用して、神経細胞の循環不全や炎症の除去、ダメージの修復を促進しますので、日常生活を気をつけることと合わせることで、効果的に症状を改善させることができます。

 

神経難病は対症療法以外には治療法が確立できていないことが多く、進行性の疾患の場合は進行を遅らせることができても徐々に悪化する可能性が高いのが現状です。いろいろな治療法がそれぞれ改善例をもっていますが、どれが正解とは言えないと思います。

 

遠絡療法は他の治療の効果を邪魔するような機序はありませんので、それぞれ合いそうな治療法と併用することで相乗効果を期待できます。QOLをできるだけ維持できるような治療法として役立てるよう探求を続けます。