手のしびれ こわばり


感覚は神経が電気信号を脳に伝えることによって感じます。感覚を伝える知覚神経には、温度覚、痛覚、触覚、圧迫覚等があり、受けた刺激によって電気信号を伝える神経が異なります。

 

当院では「しびれ」とは触覚と圧迫覚が低下した状態のことをいいます。例えば正座をした後に足を触っても何も感じないような状態です。「こわばり」とは運動神経が低下して手や足を動かしにくくなっている状態や、むくみや関節が硬くなることによって動きにくくなる状態をいいます。

しびれやこわばりは、神経に関係する生体の流れが完全に遮断されることによって生じます。

特に手のしびれやこわばりは比較的多い症状であり、神経の流れが遮断する部位によって症状が異なります。神経の流れを遮断する原因はさまざまなものが考えられます。

手が麻痺していたり、震える、細かい作業ができないという症状は、脳卒中やパーキンソン病などの脳の病気等によって脳内で神経の流れが滞っていることが考えられます。

 

片手にしびれやこわばり、痛みを伴う場合には、頚椎や胸椎の神経が圧迫などを受けて流れが滞っていることが多く、頚椎症などが原因となります。さらに末梢の神経が圧迫されると、圧迫された部位より先に症状が現れます。胸郭出口症候群や手根管症候群などが考えられます。

 

一方、はっきりした原因の見当たらない手の痛み(診断がついていても治療がうまくいっていない場合)については、当院では脊髄の炎症が原因と考えています。炎症によって流れの滞っている脊髄の部位によって手の症状の範囲が異なります。症状が両側性に存在する場合や手全体にある場合には、その原因はさらに中枢の視床、あるいは糖尿病のような全身性疾患にあると考えられます。

 

◆電話で問い合わせる

 →TEL 03-5829-9893

◆予約する

◆メールする

◆チャットで相談する(?をクリックしてください)


遠絡療法では、症状の根本は神経に関連する生体の流れが滞ることによって神経が炎症を起こして発生していると考えています(この炎症は検査ではあらわれないものです)。経絡を応用した治療によって障害されている神経とその周囲の循環を改善し、炎症を抑えて組織の修復を速めることによって症状を改善していきます。

 

ほとんどの痛みやしびれ、こわばりは症状が改善されます。

しかしながら、脳卒中後遺症の麻痺やパーキンソン病などの神経疾患の場合は、完全に回復することは難しいため、症状の緩和や進行の抑制を目的として治療を行っています。

ソフトレーザーを使って脳幹(延髄)と頚椎の炎症を抑え、神経の流れを回復します。


専用の棒を使って、脳内や首の神経に対応する治療点(ツボ)を治療します。

神経の流れを滞らせている障害物を取り除き、循環を高めて神経の機能を回復させていきます。



電話受付時間:8:00~21:00(無休)

 

※施術中・外出等、電話に出られない場合があります。メッセージをお残し頂ければ、折り返しご連絡させていただきます。

どんな内容でもお気軽にご相談ください。



 

片側の手首や指の痛み、しびれは脊髄の炎症が原因と考えます。おおよそ手首の小指側と小指は頚椎レベルの障害、手首の中央や中指、環指の症状は胸椎レベルの障害、手首の親指側や母指、示指の症状は腰椎レベルの障害であることがわかっています。

 

症状が長期化して神経の炎症が慢性化してしまうと脊髄の炎症に加えて、痛みや痺れの出ている部分の神経も障害されてしまいます。早期の場合には障害されている脊髄の炎症を抑えれば改善しますが、慢性化している場合は脊髄の炎症と手首、指の炎症を抑えるのに時間がかかります。細かい作業がしにくい、こわばる、指が動かしにくい等のような症状がある場合(片側性)は、しびれによるものと麻痺によるものが考えられます。麻痺の場合は脊髄が原因の場合と大脳が原因の場合がありますので、必要な検査を行って原因となる部位に対応する治療を行います。

 

中枢性の麻痺は神経細胞の圧迫か変性が原因となります。圧迫の場合は回復しますが、変性してしまった細胞の再生はできないため、多くの場合症状の緩和はされるものの完治は難しいといえます。(脳卒中後遺症の麻痺などがこれにあたりますが、遠絡療法を行うことで症状が緩和して生活動作が改善することが多いです。)

 

両側の手に症状が発生している場合は、主に視床や大脳基底核、全身性疾患が原因と考えられます。片側性の症状と同様に、原因部位に対応する治療を行うことで症状の改善します。

 

遠絡療法では、痛みやしびれについてはほとんどの場合で改善が期待できますが、麻痺については完治が難しい場合もあります。特に大脳基底核の障害を中心とした神経変性疾患の場合は、症状の緩和や症状の進行を遅らせることは期待できることが少なくありませんが、治すことは難しいといえます。

しかしながら、そのような症状が出ていても神経の変性が小さく、圧迫が主体の場合もあり、このときは遠絡療法が著効します。(パーキンソン症候群やALS、多系統萎縮症の疑いなどと診断されていることが多いです。)遠絡療法は副作用のない治療法ですので、神経難病においてもトライする価値はあると考えます。

 

遠絡療法は障害されている中枢神経の部位に対応する経絡を応用して、神経とその周囲の循環状態を改善し、神経の回復を促すことによって症状を改善していきます。そのため障害されている部位の鑑別が重要なポイントであり、そのために多くの臨床経験をもとにした理論が組み立てられています。神経自体の回復によって症状が改善しますので、多くの場合は根治を目指して治療していきます。

 

元の原因に加えて日常生活の中の姿勢や動作が神経への負荷になっているので、症状の進行を防ぎ、回復を速めるためには症状が悪化する状況をできるだけ少なくすることが大事です。遠絡療法では原因となっている神経の部位に対応する治療点を利用して神経の炎症やダメージの修復を促進しますので、日常生活を気をつけることと合わせることで、保存的に症状を改善させることができます。

 

実際に治療を開始すると治療直後はいったん良くなって、その後時間が経つと良くなったり悪くなったりを繰り返しながら徐々に症状が出にくくなり、治っていくという経過が多いです。早期であれば1~数回の治療で改善することが多く、症状が重く慢性化している場合は、完治状態になるにはおよそ半年~1年くらいが目安となり、定期的なメンテナンスとしての継続治療が必要な場合があります。痛みやしびれといった症状自体は多くの場合1~3か月である程度の緩和ができます。