実際の治療症例


症例1 

クライアント様 : 50代男性 会社役員

症状 

五十肩 急に左肩に痛みが起こり、腕を動かすだけで激痛となる。痛みで夜も眠れずに仕事や生活にも支障をきたす。病院で注射やリハビリを受けるが改善しなかった。

遠絡治療

お知り合いの方に遠絡療法を受けてみたところ症状が緩和したので、本格的に治療を受けるために当治療室に来院。肩の痛みの原因は腰椎レベルの脊髄の炎症と判断、全身の状態改善と腰の治療を中心に遠絡療法を施療した。

初回の治療で症状はほぼ消失。1週間後に念のために2回目の治療を行って治療終了となった。

クライアント様の感想

肩の痛みの原因が腰だと言われて半信半疑だったが、説明のように治療を受けたところ腕を動かしても痛みが出なくなった。肩の痛み以外にも身体全体が軽くなって調子がよくなった。薬や注射を使わずに即効する遠絡療法は不思議で面白いので、同じような痛みをもつ人にも紹介したいと思った。

 


症例3 

クライアント様 : 60代男性 医療関係

症状 

脊柱管狭窄症 半年前に突然激痛が走って動けなくなった。少し歩くと腰や両脚に痛みが出てきて休まないと歩けない。脊柱管狭窄症と診断され鎮痛剤の内服で何とか痛みをごまかして生活している。歩ける距離が短いので生活にも支障をきたす。

遠絡治療

腰椎レベルの脊髄の炎症を抑えることと全身の循環改善を目的として遠絡療法を施療した。初回の治療で下肢の重だるい痛みが半分くらい緩和、腰痛、背中の痛みは改善した。1週間後に2回目の治療、症状がさらに緩和して続けて歩ける距離が長くなった。さらに2週間後に治療、歩ける距離がさらに延長してゴルフでゆっくりながら全ホール回ってくることができた。鎮痛剤も1日に1回で済むようになった。その後は良好な状態を維持するために2週間~1ヶ月に1回程度、定期的な治療を継続。

クライアント様の感想

かなりの距離を歩いても痛みが出なくなったので、ゴルフや旅行などができるようになった。体調もとてもよい状態が維持できている。


  

症例5 

クライアント様 : 60代男性 会社役員

症状 

頚椎神経根症 首の痛みと右手のしびれが周期的に発生して気力や集中力が損なわれる。気力がでないので仕事にも支障が大きい。5年ほど前から周期的に起こっている。3年前に帯状疱疹に罹患し、腰から大腿部にかけて違和感が残っている。逆流性食道炎により横になっていることができず、なんとなく全体的に調子が悪い。

遠絡治療

頚椎レベルの脊髄と脊髄神経の炎症を抑えることに加えて、全身にさまざまな症状が現れていることから、間脳・脳幹部の循環改善による全身状態の改善を中心に遠絡療法を施療した。

初回の治療で症状は緩和。逆流性食道炎の症状も改善した感覚があった。週1回の継続治療で3回目には右腕のしびれは出なくなっており、全身の調子も非常に良好となった。調子維持とエネルギー補充のために月1回程度の間隔で定期的に様子をみている。

クライアント様の感想

5年来のしびれが数回の治療で良くなりとてもよかった。しびれや痛みがあるとやる気がなくなってしまうが、症状がなくなるとストレスなくとても元気になるのを実感した。全身の調子も良好でいい状態。


 

症例7

クライアント様 : 40代男性 管理職

症状 

頸肩の痛み、手のしびれ 半年くらい前からなかなか眠れなくなり、不安で落ち着かないような感覚に襲われるようになる。集中力や意欲がなくなってしまい、頸肩の重さと痛み、手のしびれが出て仕事が手につかない。総合病院でLoh(ロー)症候群(男性の更年期障害)と診断され、薬を処方されたがあまりすっきりしない。

遠絡治療

不眠や不安感、集中力低下、ホルモン分泌低下などの全身的な症状は間脳(視床下部、脳下垂体)の循環不全、頸肩と手の痛みとしびれは頚椎レベルの脊髄の炎症が原因と考えて脳内と首を中心に遠絡療法を施療。初回の治療で頸肩の痛みは緩和し、数日は睡眠がしっかりとれた。1~2週に1回のペースで数回の治療で頸肩の痛みとしびれはほぼ消失し、睡眠や精神バランスも整ってきたことにより仕事への集中力もでてきた。最初の2,3回の治療後には全身にかゆみがでて、しばらくすると落ち着くようなことがあったが、これは治療によって詰まっていた生体の中の流れの循環が大きく変動した時の一時的な反応であり、詰まりがとれると出なくなる反応である。

クライアント様の感想

まだまだ仕事を頑張らなければいけないときに、自分がどうなってしまうか本当に不安だったが、しっかりと復帰できて本当に助かった。体も気分も軽くなり、いろいろなことへの意欲も戻っている。自分のなかではストレスが原因だったと思うが、気づかないうちにストレスが体に悪い影響を起こしていくのは本当なので、今後は自分の体も大事にしていきたい。


  

症例9

クライアント様 : 30代女性 マラソン指導者

症状 

踵の痛み

ランニング中に左の踵が少し痛むようになり徐々に悪化。1ヶ月後に痛みが急に強くなり左足の踵をついて歩くことが難しくなる。整形外科では踵の骨に少し棘ができているということで痛み止めの注射を打ち、鎮痛剤を服用するが改善しなかった。整体やカイロに行ったがあまり改善しない。

遠絡治療

遠絡療法では腰椎レベルの脊髄に問題があると考えて治療を行った。初回治療後には踵の痛みが軽くなり踵をついて歩けるようになった。1週間後にも症状が戻ることなく痛みの軽い状態が続いていた。さらに2回目の治療を行い症状が消失、治療終了となった。

クライアント様の感想

踵の痛みが腰の治療で簡単に軽くなってしまって驚いた。すぐに練習に参加できて助かった。


 

症例11

クライアント様 : 40代男性 エンジニア

症状 

脳卒中後遺症の手足の痛み

脳出血発症後、麻痺は回復したが左側の手足にヒリヒリするような気持ち悪い痛みが残る。病院では視床痛という診断を受け、一般的な消炎鎮痛剤、抗てんかん薬、抗不安薬等を内服するがあまり効果がなかった。

遠絡治療

出血による障害があったと考えられる右側の大脳と視床の神経線維の障害が原因と判断し、脳と脳幹部の循環改善による神経線維の修復促進を目的に遠絡療法を施療。初回治療後には左上肢の痛みは消失、左下腿の痛みは半減した。脳神経細胞の問題のため完全に症状をなくすことは難しいと思われたため、1ヶ月に1回程度の継続治療によって痛みが出ない状態をキープしている。

クライアント様の感想

手足の麻痺はないので日常生活動作や仕事はこなすことができていたが、常に左手足に痛みがあって集中力や気力が削がれている感じがあって暗い気持ちだった。遠絡療法を受けると治療直後には痛みがなくなって体が軽い状態がしばらく続くので、精神的にも非常に安定して仕事もすることができるようになった。

 


  

症例13

クライアント様 : 50代男性 会社役員

症状 

頚椎後縦靭帯骨化症による上肢の痛みとしびれ

交通事故後に右腕の腫れと痛み、しびれ、知覚異常があらわれ後縦靭帯骨化症と診断される。手術を勧められるが受けたくないとして保存的に経過観察をしている。右の前腕に常にちりちりするような痛みがあり、手掌や指が腫れていて手を使うことができない。

遠絡治療

症状の出ている部位から頚椎レベルと腰椎レベルの脊髄に炎症が起こっていると考え遠絡療法を施療。初回治療後には右前腕の痛みは半減、右手が少し使えるようになった。炎症が慢性的で強いために症状の戻りが早いことから週1回程度の治療によって、症状の治まっている時間を根気よく長くしていくことを目標として継続。

クライアント様の感想

手術はできるだけ避けたいので、何とか保存的に症状を抑えられる治療法をさがしていた。遠絡療法を受けると痛みが治まり腕が軽くなるのでとても楽になる。少しずつ回復して仕事にも復帰できた。


  

症例15

クライアント様 : 40代男性 会社員

症状 

足底筋膜炎 かかとの痛み

趣味のテニスのプレー中に違和感を感じ、それから徐々に左足の踵と指の付け根に痛みが強くなった。病院で踵の骨の棘と診断されたが、特に治療もなくかばうようにしていても症状は少しずつ強くなった。朝起きて歩き始めるときが辛く、営業の仕事でしばらく歩いたりすると足をつくのもきつくなる。

遠絡治療

踵と足底の痛みの主な原因は腰椎レベルの脊髄の炎症と考え、炎症を抑えることを目的に遠絡療法を施療。腰椎レベルを中心に治療を行った。初回治療後に左の足の痛みはほぼ消失。3日くらいは効果が持続したがその後少し症状が戻ってきた。週1回のペースで継続治療を行い、3回でほぼ症状が戻らなくなりテニスもできるようになった

クライアント様の感想

仕事が営業で歩くことが多いので、かかとが痛くなるのは非常に困っていた。いつも安静にしていることもできないためどうしようかと考えていたが、遠絡療法ですぐに良くなったのでとても助かった。

 


 

 症例17

クライアント様 : 50代男性 医療関係

症状 

坐骨神経痛

腰椎のすべり症をもっていて徐々に悪化、腰痛だけでなく足の後ろ側のつけねから大腿、下腿まで痛みとしびれが拡がってしまった。同じ姿勢でいるとなんとも耐え難い痛みが臀部と下肢に出てきて何もできなくなってしまう。麻薬系の鎮痛薬を飲むと痛みは治まるが副作用の吐気が強くて続けられない。

遠絡治療

坐骨神経通の原因は腰椎レベルの脊髄の炎症と考え、炎症を抑えることを目的に遠絡療法を施療。腰椎レベルを中心に治療を行った。初回治療後の痛みの変化は3割程度だった。腰髄の炎症が強く、炎症を抑えるのに時間がかかることが予想されたが、週1回の治療を3ヶ月継続したところ、何もできなくなるような強い痛みが出ることがほとんどなくなり、通常の鎮痛薬で日常生活と仕事のコントロールができるようになった。

クライアント様の感想

痛みが出ると何もできずうずくまっていることしかできないくらいの辛い痛みだった。仕事はおろか動くこともできなくなるので、常に強い不安をもっていた。しばらく治療した後には強い痛み発作があまり出なくなり、痛みはあるもののコントロールできる範囲になったのでとても助かった。

 


 

症例19

クライアント様 : 40代男性 デザイナー

症状 

頚椎症 上肢の痛みとしびれ

1年ほど前から右腕に痛みが出たり治まったりを繰り返していて、3ヶ月前に急に痛みが強くなり、常に痛みとしびれが指先まで出ている。酷いときは歩くときの振動だけで吐気がするほどの痛みとなる。上を向いたり横を向くと痛みが強くなる。忙しくて病院には行っておらず、マッサージなどで首や背中をほぐすと少しだけ楽になるがすぐに辛い状態に戻ってしまう。

遠絡治療

まず整形外科での検査を勧める。痛みとしびれが主症状であり、手足の運動障害はみられなかったため、頚椎自体に負荷をかけない遠絡療法を鎮痛目的で頚髄と頸肩部のラインに対して炎症を抑える施術を行った。治療直後は痛みの強さが2割ほど弱まったくらいであったが、翌日以降は痛みが半減して発作的な痛みの回数も少なくなった。週に1回の施術を続けたところ1ヶ月で痛みとしびれがほぼ気にならない程度に治まったので、機会を見つけて病院で検査を受けることをすすめて治療終了となった。

クライアント様の感想

歩くときの振動だけで何もできないくらいの痛みがあるときは本当に辛かった。仕事もまともにできない2ヶ月だったので、痛みがなくなったのはとても助かった。普段の生活や仕事での姿勢や習慣にも気をつけつつ、時間があるときに病院にいこうと思う。


症例21

クライアント様 : 70代男性 自営業

症状 

嚥下障害 足の筋力低下

数年前より食事のときに食べ物を飲み込むのが難しいことがあった。徐々に頻度が多くなり、現在は固形物を飲みこむことが大変である。気づかないうちに両脚の力が弱くなったような感じで、立ち上がるときに苦労したり歩いていてふらついたりすることがある。

遠絡治療

病院の検査では異常はないということだったが、家族に薦められて遠絡療法を試しに来られた。脳幹、延髄という中枢に問題があると考えて、その部位の血流や循環を改善する目的で、脳幹部と頚髄に対応するラインに対して炎症を抑えて循環を高める施術を行った。初回治療後には足の力が入るような感じとなり、以降1~2週に1回の施術を続けることで飲み込みにくさも少しずつ改善し、歩行が安定するようになった。治療していた方が調子がいいということで、定期的に治療を継続している。

クライアント様の感想

普段から歩く必要がない生活をしているので足の筋力低下はあまり気になっていなかったが、ものが飲み込みにくいことはいつも気になっていた。普段の食事の時にはあまり気にならないようになってきたので嬉しい。軽い運動をするようにして体全体の循環もいい状態になるようにしたい。

 


症例23

クライアント様 : 60代男性 会社員

症状 

脳幹出血後遺症 顔面の麻痺としびれ 手の異常感覚

脳幹出血を発症し救急搬送、治療によって意識回復し、脳機能障害や四肢の運動麻痺などの重大な後遺症は免れたが、顔面(特に右側)の麻痺としびれ、舌のしびれ、左手の感覚異常亢進としびれが残存した。病院では、幸運にも大きな後遺症が起こらずに済んだので地道にリハビリを続けるように言われて続けていたが残った症状の改善が進んでいない。

遠絡治療

脳および脳幹部の血流と循環を増やして神経細胞の機能回復をはかる目的で施術を開始。週1回の治療で3ヶ月後には初診時の症状の3割程度に安定した。舌と左手の感覚異常はかなり改善、顔のしびれも夕方にすこし気になってくるくらいの状態まで回復した。出血によって完全に損傷した神経細胞は回復困難だが、周囲で圧迫などによって機能不全を起こしている細胞の状態が改善したと考えられる。

クライアント様の感想

命を取り留めただけでも幸運なので細かいことはあまり気にしないように、ということはわかってはいるものの、実際に症状が常にあると気分も落ち込んで絶望的な気持ちになってしまっていた。症状はほぼ治らないと言われていたが、いろいろな治療法を探して遠絡療法にたどり着くことができてよかった。症状が落ち着いてくると気持ちも前向きで明るくなってきた。


症例25

クライアント様 : 40代女性 

症状 

左上肢CRPS

2年前に間質性肺炎に罹患、同時期から左手の人差し指のつけねに気が遠くなるような激痛と動作制限が現れた。大学病院ではCRPS疑いということで明確な診断がされていない。非ステロイド性消炎鎮痛薬やリリカ、サインバルタ、トラムセット等が処方されたが症状は緩和されず、星状神経節ブロックも効果が見られなかった。レントゲンでは上腕骨と指骨の骨萎縮がみられ、右上肢は運動制限と筋力の低下により機能低下をきたしている。

遠絡治療

遠絡療法における神経線維破壊症候群TypeIIIと判断して脊髄の治療を中心に行った。初回治療の翌日に右手の人差し指にも痛みが現れ、左手の痛みは少し強くなったと電話があったが、3日後には症状が収まった。症状が重い場合や神経が異常に過敏になっている場合には、遠絡治療後に一過性に反動のような症状が現れることが稀にあるが、目的部位に治療効果が届いているというシグナルともいえるため、週1回のペースで継続治療を行った。2回目以降は元の左手の症状も徐々に改善している。

クライアント様の感想

大学病院ではあまり真剣に取り組んでもらうことができず、かえって酷い言葉などを受けて非常に傷ついた。各種検査でも原因がわからないため、担当医も本当に症状があるのか疑うような態度で治療も進むことがなかった。そこでいろいろな治療法を探して遠絡療法にたどり着くことができてよかった。症状が落ち着いてくると気持ちも前向きで明るくなってきた。


症例27

クライアント様 : 40代女性 

症状 

原因不明の両足部痛、CRPS疑い

5年前に特に思い当たる原因がなく両足首と踵が腫れて痛みが出た。痛みが強くなり、夜間に何度も痛みで目が覚めるようになる。病院で検査をしたがはっきりした原因がわからず、膠原病に詳しい内科でステロイドを処方され4年ほど服用していた。平行して波動療法にも通い、一旦痛みは収まっていたが、昨年の12月に再発し、毎晩痛み止めを服用しながら何とかしのいでいる状況が続いているが、胃や肝臓に負担がかかるようで調子が悪い。所見では両足首と足部全体が腫脹してむくみ、皮膚の色が少し黒ずんでいる。夕方から夜間に特に痛みが強くなり、踵にも響くような痛みがでることによって、立っていられなくなる。

遠絡治療

足を痛めるような原因がなく、両側の足首、踵、足部に響くような強い痛みを主とした症状がでていることから、遠絡療法における神経線維破壊症候群TypeIIIと判断して脊髄の治療を中心に行った。初回治療直後は特に変化はでなかったが、翌日の夜間痛が軽減してロキソニンを服用せずに就寝できた。その後しばらくは一進一退を繰り返しながら痛みの強さと夜間痛の頻度が減少していき、2ヶ月程でロキソニンをほとんど服用しなくても夜間に目が覚めることがなくなった。脊髄に加えて脳幹部や間脳への治療も行うことによって、自律神経系や内分泌、免疫系などの調子も改善し、全体の調子と回復力が改善している。

クライアント様の感想

病院では診断がつかず、ステロイドや痛み止めで様子を見ることしかなかったため、いろいろな治療法を探して波動療法や遠絡療法にたどり着くことができてよかった。調子を崩す前には仕事上のストレスなどが強く、精神的にもまいってしまっていたが、遠絡療法では身体全体の調子も整えてもらうことで、体力や気力がでてきて仕事も前向きに頑張れるようになった。


症例29

クライアント様 : 60代男性 

症状 

線維筋痛症、不眠

日頃から運動やウォーキングを行っていたが、4年前の夏に両足の裏に特に思い当たる原因がなく痛みが出た。同年冬に手足にしびれが出て病院で検査をしたがはっきりした原因がわからなかった。翌年にかけて手足のしびれが強まり、夏ごろには周期的に全身に針を刺すような痛みや手足が焼け付くような痛みが現れるようになった。一旦痛みが現れると数週間から1ヶ月の間、強い痛みが頻繁に出るため、日常生活にも大きな支障となっている。大学病院のペインクリニックに通院しているが、一般的な薬ではほとんど効果がないように感じるため、睡眠導入剤のみの服用で痛みは我慢している。

遠絡治療

もともと健康で痛みがでるような原因がなく、全身に強い痛みを主とした症状がでていることから、遠絡療法における神経線維破壊症候群TypeII(一般的には線維筋痛症などによる全身痛)と判断して脳幹・間脳の治療を中心に行った。線維筋痛症は比較的長期間の治療が必要となることが多いことから、週1回の治療から開始した。毎回の治療後は特に変化はでなかったが、2ヶ月くらいで痛み発作の兆候が現れても2~3日で収まり、長期間痛みが続くようなことが減ってきた。頻度も月に1~2回程度となり、痛み自体も我慢できないような強さから、痛みはあっても通常の生活や運動ができる状態となってきたため、4ヶ月目からは2~3週間に1回の治療頻度で継続治療を行って維持、少しずつ改善がみられている。

クライアント様の感想

大学病院でも現時点では治療法がないため、うまく付き合っていくしかないといわれていたが、薬があまり効かないために強い痛みを我慢していくのは厳しいと考えて、いろいろな治療法を探してみた。いまのところ遠絡療法を続けている間は症状も強くならずに済んでいて、発作の兆候が出るたびに不安にはなるものの、数日で収まってしまうことがほとんどなので助かっている。少し時間はかかってもこのまま改善していくことを期待している。


症例31

クライアント様 : 60代女性 

症状 

交通事故後遺症(めまい、耳鳴り、首下がり、気分障害、認知障害等)

犬の散歩中にバイクにはねられて頭部を損傷。軽度の脳挫傷の診断で保存的に治療を受けていたが、めまいと耳鳴りが続くことに加えて、急に物忘れが多くなり気分の浮き沈みが大きくなった。さらに頭が前に下がってしまうようになり自分の手で顎を支えないと前を向いていられなくなった。このため背中も大きく曲がってしまい日常生活にも大きな支障となっている。病院では治療の方法はないといわれている。

遠絡治療

この場合は、頭を後屈し支える筋力が低下してしまっているために首が下がっていたため、延髄と副神経(頸の後ろ側の筋肉のはたらきに関与している神経)の障害と判断して遠絡療法で脳幹部の治療を中心に行った。また、気分障害や認知障害、めまい、耳鳴りは延髄と間脳を中心とした部位の循環障害が原因と考えられるため、頚椎と間脳も治療対象に追加している。交通事故による外傷を起点として循環障害等の異常状態が続き、慢性的な神経系の炎症を起こしていると考えられる。(画像検査や血液検査などには異常がみられない)脳幹部の改善は比較的長期間の治療が必要となることが多いことから、その点を説明し週1回の治療を根気よく継続することとした。毎回の治療後は特に変化はでなかったが、1ヶ月程度で認知機能や気分障害の改善が見られてきて、その後は耳鳴りやめまいの頻度も下がってきた。3ヶ月頃から少し頭を持ち上げられるようになってきたが、料理や字を書くなど他の事を始めると首が下がってきてしまう。根気よく継続し、1年くらいで頸の筋力自体はやや弱いものの、日常生活動作や車の運転が問題なくできるようになり、頭が支えられるようになったことによって背筋も伸びて正常な姿勢に近づくことができた。

クライアント様の感想

病院の検査では脳に大きな異常はないといわれていたが、いろいろな症状がでてきたことを考えると問題があったんだと思う。常に下を向いていて背中も丸くなってきて、一気に年をとってしまったように感じてとても弱気になったが、少しずつ元気になり、記憶や感情も安定してきて、頭が上がるようになってきてよかった。車が運転できないと何もできない地域なので本当に助かった。


症例33

クライアント様 : 70代女性 

症状 

頭部・顔面部の帯状疱疹後神経痛

左頭部・顔面部の帯状疱疹に罹患、すぐに抗ウィルス剤治療を受けて発疹は1週間程度で消えたが、痛みとしびれが残りリリカ、ノイロトロピン服用。さらにペインクリニックでブロック注射を受けたが改善せず、鍼治療も受けているが2ヶ月後にも改善していない。左目周囲から左頭部、頚部にかけて周期的にビリッという電撃痛と耳の奥に鈍痛があり、夕方から夜にかけて特に強くなる。

遠絡治療

第1、2頚椎の神経が帯状疱疹ウィルスによって障害を受けたと判断し、頚髄および延髄に遠絡療法で神経の修復をはかる治療を行った。また、帯状疱疹は免疫力が低下したときに発症するため、免疫力や自律神経機能を高めるために間脳も治療対象に追加した。初回の治療後は3日間くらい強い痛みが収まった。その後痛みはやや戻ったが、週1回の治療を継続したところ、徐々に痛みが弱くなり、6回で痛みが消失した。

 

症例2 

クライアント様 : 60代男性 会社役員

症状 

五十肩 左腕を挙げたりひねると強い痛みがでる。痛みが出てから1年以上経つが症状は軽くならずに固まってしまっている。左腕が50度くらいまでしかあげられない。安静にしていても関節内に痛みがあり、左手全体がしびれる。

その他、腰椎の狭窄症により腰痛がある。

遠絡治療

紹介にて当治療室に来院。肩の痛みの原因は腰椎レベルと胸椎レベルの脊髄の炎症と判断、全身の状態改善と腰髄、胸髄の治療を中心に遠絡療法を施療した。

初回の治療で症状は半分くらい緩和。左腕も120度くらいまで上がるようになった。初回治療後は3日間くらい痛みが弱い状態が続き、1週間後に2回目の治療。治療後に痛みが改善し、腕も上がるようになった。

クライアント様の感想

1年以上続いていた頑固な痛みだったが1回で痛みが弱くなった。肩を触らないのに痛みが無くなるのでとても不思議な感じ。4日くらいで痛みが少し戻ってきたが、2回目の治療を受けて痛みが改善した。腰痛も軽くなった。身体全体の治療が一気にできるのでとてもいいと思う。


 

症例4 

クライアント様 : 40代男性 会社員

症状 

アキレス腱の痛み フットサルを行っていてアキレス腱の付着部と腰に痛みが出た。その後徐々に痛みが悪化していき、右足に体重をかけられないくらいの痛みとなり、腰痛も強くなった。整形外科や鍼灸、マッサージ等受けるが改善せず、大学病院でアキレス腱骨化症と診断される。1ヶ月くらい安静にすると痛みは緩和するが、運動するとすぐに痛みが再発する。できれば運動を行いたい。

遠絡治療

アキレス腱の硬化と踵骨の変形はみられたが、痛み自体の原因は腰椎レベルの脊髄の炎症と考えて腰髄の炎症を抑える目的で遠絡療法を施療した。

初回の治療で症状は半減。1週間後に2回目の治療を行ってほぼ改善。フットサルを行っても症状が戻っていない。

クライアント様の感想

アキレス腱の痛みなのに治療は腹部にレーザーを当てることと手を少し木の棒で刺激するだけなので、痛みが無くなるのが不思議だが本当に良く効くのでとても助かる。また痛みが出たら遠絡療法でよくなるのがわかっているので安心できる。


  

症例6

クライアント様 : 40代女性 

症状 

癌性疼痛 肺がんによる胸背部、頸肩の滲みるような痛み できるだけ鎮痛剤も減らしたい

遠絡治療

がん自体は抗癌剤によって鎮静化しているが、がんによる神経痛や骨転移の痛みが強いため、胸背部、頸肩部の痛みの緩和と全身状態の改善のために遠絡療法を施療。初回の治療で痛みは大きく緩和。週1回のペースで数回の治療で痛みがかなり弱い状態で維持できるようになり、鎮痛剤の服用をしなくてもよくなった。

クライアント様の感想

滲みるような辛い痛みが緩和してとても楽になった。遠絡療法を受けるとその場で痛みが緩和するので、神経にも効いているように感じる。薬もできるだけ減らしたかったので主治医と相談して減薬できてよかった。


 

症例8

クライアント様 : 70代女性 

症状 

帯状疱疹による顔の神経痛と麻痺

年末に右側の顔と頭に違和感を感じたがしばらく放置、その後激しい痛みと腫れ、右側の顔が麻痺し救急にて帯状疱疹と診断され、そのまま入院となる。年明けに退院したが右側の顔の痛みと麻痺が残ってしまった。

遠絡治療

遠絡療法では頭の帯状疱疹による神経痛は第1頚椎レベルの脊髄に問題が起こっていると考えており、この場合の顔面の麻痺は脳幹部にある顔面神経の障害が原因と考える。第1頚髄と脳幹部を中心に遠絡療法を施療。初回治療後には顔の痛みは半減、右側の顔の筋肉も少し動くようになった。自宅でのセルフケア(両手の指の数箇所を1分くらい押す方法)と週2回の治療を3週続けたところ完全に症状が消失し治療終了となった。

クライアント様の感想

顔の痛みは普通の生活ができなくなるくらい辛い症状で、麻痺は眼も口も閉じない状態だったので家の外に出ることもできなかった。先の人生が真っ暗になってしまったと思って本当に落ち込んだが、最初に治療してもらってから1ヶ月も経たない間に完全によくなったので本当に良かった。教えてもらったセルフケアは脳の循環を少し改善する方法で、血流がよくなる効果が期待できることから睡眠障害や認知症予防などにも効果があるというので、帯状疱疹後神経痛が治った後も続けて行っている。


  

症例10

クライアント様 : 70代女性 飲食店経営

症状 

右膝の痛みと下腿のしびれ

膝の人工関節置換を行ったが、手術後にも膝全体の痛みと下腿のしびれが残り、下腿は全体的に黒く変色してしまった。足が痛くて仕事もあまりできず、歩くことも不便な状態が続いている。

遠絡治療

問題が膝ではなく腰椎レベルの脊髄の炎症にあると考え、腰椎レベルを中心に炎症を抑えることを目的に遠絡療法を施療。初回治療後には膝と下腿の痛みは半減、杖を使わなくてもすこし歩けるようになった。週1回の治療を2ヶ月続けたところ、痛みはほぼ改善、買い物や仕事もできるようになった。下腿の変色も改善し、血色の良い肌色に戻った。

クライアント様の感想

本当に歩くことができない状態だったので、2週間くらいで歩けるようになって近所の人やお店のお客さんに驚かれた。何もできなくなってしまっていたが、仕事や買い物ができるようになってとてもうれしい。


  

症例12

クライアント様 : 60代男性 大学教授

症状 

右五十肩

右肩を動かすと違和感があり、その後急に痛みが強くなって腕を上げられなくなった。横になると痛みが強いため、夜もしっかり寝ることができない。病院の注射や鎮痛剤で激しい傷みは少し緩和したが、腕を動かしたときの痛みはあまり変わらず右手で物を持ったり何かを取ろうとすることができない。

遠絡治療

遠絡療法ではこの場合の肩の痛みの原因が腰椎レベルの脊髄の炎症にあると考え、腰椎レベルの炎症を抑えることを目的に遠絡療法を施療。初回治療後には痛みは半減、少し突っ張る感じは残りながらも右腕を斜め上くらいまでは上げられるようになった。初回の治療効果は2日間くらいで症状が戻ってしまうようだったが、1~2週に1回の治療を3ヶ月程度続けたところ、痛みはほぼ改善、水泳などの運動もできるようになった。

クライアント様の感想

右手が使えないのは生活にも仕事にも非常に不便で、動かすと激痛が走るのでいつも緊張して精神的にも辛い状態が続いていた。少し油断しても痛みが出ないことや少し痛みが出たとしても効果のある治療法がみつかったことは気持ちの上でもとても楽になった。まだ部分的に痛みが残る場所があるが、かなりの無理をしなければ問題にならない程度の痛みであるためほとんど気にならない。体を動かすために通っていた水泳もまた行うことができるようになってとてもうれしい。

 


  

症例14

クライアント様 : 50代男性 会社役員

症状 

頚椎椎間板ヘルニアによる腕のしびれ

右腕に痛みとしびれがあり、痛みが強いときには何もすることができない。歩くときの振動で腕がズキズキ痛み、生きているのが嫌になるくらいに辛い。鎮痛剤と注射などで少し痛みは改善したが、常にある痛みとしびれによって精神的にも余裕がなくなってきた。

遠絡治療

右腕の症状の主な原因が腰椎レベルの脊髄の炎症と考え、炎症を抑えることを目的に遠絡療法を施療。腰椎レベルと頚椎レベルを中心に治療を行った。初回治療後に右上肢の痛みは半減、翌日には症状が戻ってきたが週1回のペースで継続治療を行った。2ヶ月程度で痛みとしびれは初診時の4割くらいとなり、気にはなるものの仕事や日常生活は普通にこなせるようになった。

クライアント様の感想

常にある痛みとしびれによって精神的に参ってしまっていた。歩くだけでも耐えられない痛みがあるので何もできずに仕事にも支障が出てしまっていた。病院での治療はあまり効果がなく非常に困っていたが、遠絡療法で完全ではないものの普通に仕事もできるようになってとても助かった。


  

症例16

クライアント様 : 60代男性 歯科医師

症状 

帯状疱疹後神経痛

左側胸部に帯状疱疹罹患、抗ウィルス薬ですぐに対処できたため重度の神経痛には移行せずに済んだが、2ヶ月くらい経っても左のわき腹にヒリヒリした痛みが残ってしまった。

遠絡治療

帯状疱疹ウィルスによって傷害された神経の修復を目的に遠絡療法を施療。痛みのあるレベルの脊髄と脊髄神経と全身の状態改善を目的として脳幹部への治療を行った。初回治療後には全身がとても軽くなり、左側胸部の痛みは半減。3回の治療で痛みはほとんど感じなくなった。そのほかに日常的な首肩の痛みやこりが軽くなった。

クライアント様の感想

常にヒリヒリした感覚で気持ち悪く、集中力や睡眠に問題が出てきていたので、痛みが無くなって楽になった。仕事柄無理な体勢で長時間いることが多いので首肩や腰の痛みやこりが慢性的にあったが、それも全体的に軽くなって身体が元気になったように感じる。いろいろな症状がいっぺんに改善できてよかった。

 

 


 

 

症例18

クライアント様 : 40代男性 会社員

症状 

帯状疱疹後神経痛 陰部痛

9ヶ月前に帯状疱疹を罹患、下腹部から下肢にかけて発疹と痛みがでた。抗ウィルス薬によって腹部と下肢の症状は消失したが、陰部に痛みが残ってしまった。服に触れたりするとヒリヒリするような痛みがあり、常に気になってしまっている。

遠絡治療

陰部の痛みの原因は尾椎レベルの神経の障害と考え、神経の回復と全身の状態改善を目的に遠絡療法を施療。脳幹部の状態改善により全身の治癒力や免疫力を向上し、尾椎レベルの神経の状態を改善し痛みを抑える治療を行った。初回治療後に陰部の痛みはほぼ消失。3日くらいは効果が持続したが症状が戻ってきた。その後週1回のペースで継続治療を行なっているが、痛みは最初の半分くらいのレベルで一進一退を続けている

クライアント様の感想

病院にも相談しにくい痛みで、診てもらっても鎮痛剤くらいしか出してもらえなかったので、いろいろな治療法を探して遠絡療法をみつけた。痛みのあるところではなくて手足やお腹を押したりレーザーを当てたりすることで痛みが軽くなったので驚いた。痛みは半分くらい残っているが、常に気になるということが減ってきたので、日常生活も楽になった。 

 


 

症例20

クライアント様 : 60代男性 会社員

症状 

頚椎症 上肢の痛みと痺れ

5年前に頚椎症と診断されて治療を受けた。しばらく落ち着いていたが、半年前くらいから5年前と同じように少しずつ右腕の痛みが気になるようになり、3ヶ月前には痛みで腕を挙げるのが辛くなった。寝ているときもちょっとした動きで激痛になるので良く眠れていない。

遠絡治療

症状を確認したところ、遠絡療法では頚椎と腰椎のレベルで障害が出ていると考え、両方の炎症を抑えるための施術を行った。初回の治療後には痛みが半減し、腕を上げられるようになった。その後、3回の施術でほぼ痛みを感じなくなり、運動も問題なくできるようになった。

クライアント様の感想

昔から体が丈夫で病気や怪我はなく、風邪もひいたことがなかった。5年前の頚椎症の痛みのときには痛みがなくなるまで半年くらいかかったが、今回は同じような症状が1ヶ月もかからずに治まったのでよかった。しばらく休んでいたテニスをしても痛みが戻っていないので、首には気をつけながら運動もしっかりやっていきたい。 


症例22

クライアント様 : 60代男性 自営業

症状 

突発性難聴

急にめまいと難聴、耳鳴りを発症し病院でステロイドの点滴と内服薬にて治療を受けた。めまいはすぐに改善したが1ヶ月後に聴力低下と耳鳴りは7割くらい残存している状態だった。

遠絡治療

遠方に住む親戚だったので、最初の1回は遠絡療法によって脳幹部と頸の血流増加と循環改善をはかる施術を行い、以降は自宅で遠絡療法の簡単なセルフケアを続けてもらった。脳幹と内耳の血流を増やす効果がある手の指の治療点を1回約2分、毎日2~3回の頻度で決まった順番で押してもらうようにしたところ、少しずつ耳鳴りが収まり、1ヶ月程度でほぼ突発性難聴発症前の状態に回復した。

クライアント様の感想

人と話す仕事をしているので耳が聞こえにくくなるのはとても困ることだった。教えてもらった手の指のポイントを毎日何度も箸やボールペンの後ろ側などで押すようにして、さらに首や後頭部をできるだけ温めたり、首・肩まわりの筋肉をやわらかくしておくようにしていると、少しずつ耳鳴りが気にならなくなっていき、聞こえ方も元に戻っていくのが感じられた。親戚が遠絡療法をやっていて良かった。


症例24

クライアント様 : 60代女性 

症状 

耳鳴り 難聴

50代のころから耳鳴りを感じるようになったが、治療で改善せず、回復も難しいといわれてそのまま続いている。耳鳴りもあるため左耳は話を聞きづらい。耳鳴りはブーンというような低い音とヘリコプターのような音がいつもなっている。他に肩は痛みであげられず、膝は変形性関節症で歩くと痛い。

遠絡治療

脳および脳幹部の血流と循環を増やして神経細胞の機能回復をはかる目的で施術を開始。肩と膝も対応する脊髄に対して施術。週1~2回の治療で3ヶ月くらいしたところ、耳鳴りは気にならない時間が増えてきて、話し声も少しずつ聞こえるようになってきた。肩はひねりを加えなければ痛みなく持ち上がるようになった。膝は変形があるため、無理をして歩いたり運動したりした後には痛みがでるが、安静時や就寝時の我慢できないような痛みはなくなった。

クライアント様の感想

もともといろいろなことを気にしない性格なので、なんとかごまかしながら生活していたが、耳鳴りが気にならなくなってくると気分も落ち着いてきた。肩も膝も無理をすると痛みが出ることがわかったので、自分のペースで無理せずに生活していくことにしたい。


症例26

クライアント様 : 60代女性 

症状 

筋痛性脳脊髄炎、関節リウマチ

20年前に関節リウマチ発症、全身の関節炎による痛みが続いている。10年前に左手首の骨折をきっかけにCRPSを発症したが手術で改善。8年前に強い倦怠感と不眠、筋力低下が現れ筋痛性脳脊髄炎と診断される。その後、症状は落ちついていたが、2年前に卵管がんが見つかり手術で摘出、抗癌剤治療を行い、ほぼ治癒するものの、これをきっかけにリウマチによる関節痛と筋痛性脳脊髄炎による全身痛、倦怠感が全体的に悪化した。特に筋痛性脳脊髄炎の症状が強く、週に数日はまったく起き上がれない日があり、それ以外の日も少し家事などをするだけでしばらく休まないと動けなくなる状態が続いていた。

遠絡治療

脳および脳幹部の血流と循環を増やして神経細胞の機能回復をはかる目的で施術を開始。特に筋痛性脳脊髄炎の症状の原因と考えられる視床や視床下部に対応する経絡を中心に、全身循環改善との相乗効果を計るために、温熱と遠絡療法の組み合わせ治療を行う。週1回の治療で3回目くらいから体力が続くようになり、外出もできるようになった。たまに強い倦怠感で寝ていなければならない日もあるものの、筋痛性脳脊髄炎の症状は順調に改善し、2ヶ月後には横にならなくても日常生活を送れるようになっている。症状が安定してきたため、2週に1回の頻度に変更し、主に喉の閉塞感と関節リウマチによる関節炎の痛みの治療を継続中。

クライアント様の感想

体力や気力がなくなり、料理も一品作っては横になって休むような生活が続いていたが、筋痛性脳脊髄炎の症状が改善して、ほぼ日常の生活ができるようになってとてもよかった。自分に合って体調を整えることができる治療法やサプリメントなどを続けながら、無理をしすぎないように気をつけながら生活していきたい。


症例28

クライアント様 : 40代女性 

症状 

腰椎椎間板ヘルニアによる下肢の痛みとしびれ、脱力

1ヶ月前に右大腿部に軽い痛みを感じ、その後痛みと痺れの範囲が右脚全体に拡大。整形外科でのX-p所見は大きな問題がなく、痛み止めと湿布のみで様子をみていたが、右脚に力が入らなくなり、歩くのも右脚を引きずりながらゆっくりでないと歩けなくなってしまった。MRIを撮ったが軽度の狭窄症があっただけで、治療も同様に痛み止めと理学療法であまり改善しなかった。

遠絡治療

右脚の不全麻痺の症状もみられたため、遠絡療法としては脳や脳幹の障害も含めて鑑別を行ったが、腰部脊髄および脊椎神経の症状が中心であると考えられたため、腰椎レベルの治療を中心に行った。治療直後の変化はあまり大きくなかったが、翌日に痛みが緩和するというような状況を繰り返しながら、週1~2回の治療を行ったところ、症状が全体的に徐々に改善して2週間くらいで右下肢の不全麻痺症状は改善、1ヶ月程度で気をつけながらも仕事ができるようになった。長時間の立位や腰への負荷が重なってくると臀部や大腿部に痛みが出るが、足を引きずるようなこともなくなっているため、自宅でのセルフケアを中心にメンテナンスとして継続治療を行っている

クライアント様の感想

右脚に力が入らなくなってしまった時は、脳などの病気があるのではないかと心配で、このまま歩けなくなったらどうしようかと不安だったが、普通に力も入るようになって本当に安心した。職場は立ち仕事が中心なので、夕方になると腰や足が重くなって少し痛みが出てきてしまうが、自分でもケアをしながら痛みが出ないような身体をつくっていきたい。


症例30

クライアント様 : 30代男性 

症状 

線維筋痛症

1ヶ月前に病院で採血をしたところ軽い痛みを感じ、その後、左手の針を刺した部分から先にしびれと痛みが現れて、痛みが徐々に強くなり、上腕にも範囲が広がった。左手は動かしたり何かに触ると強い痛みが走るため、システムエンジニアの仕事を休職した。整形外科で注射の針が神経を傷つけてしまった可能性もあるとしてCRPS疑いの診断を受けて、数種類の鎮痛薬を服用したが大きな改善が見られなかった。

遠絡治療

注射後に現れた症状ではあるものの、針を刺した部位より中枢側にも症状が拡大していることから、遠絡療法としては神経線維破壊症候群TypeIIIとして、胸部脊髄および脊椎神経の障害が中心であると考えた。胸椎レベルの治療を中心に行ったところ、初回治療直後は痛みが半減し、週1回の治療を継続したところ、2ヶ月くらいで職場に復帰できる程度に回復した。注射がきっかけになった可能性はあるが、症状の主な原因は脊髄であったことから、長時間の不良姿勢や胸腰椎への負荷が重なって症状が現れたことを説明し、職場や自宅での環境の見直しやセルフケア、規則正しい生活や食事などの生活習慣の改善に取り組んで、再発を予防している

クライアント様の感想

病院でなかなか治らず困っていた痛みが、腕とは違う部分へのレーザーや棒の刺激で改善してとても驚いた。このままでは仕事ができなくなってしまうと不安だったのでよくなって本当に助かった。仕事などに集中してしまうと左腕に重だるさが出てくるが、体操やお風呂でよく温まるなどに気をつけることで、それ以上悪化せずに維持できている。


症例32

クライアント様 : 60代女性 

症状 

線維筋痛症疑い、CRPS疑い

2年前頃に全身の倦怠感と特に両腕の重だるさを感じるようになったが、無理して仕事をしていたところ、両腕が腱鞘炎のような痛みからその後全体に強い激痛を感じるようになった。普段から前腕にピリピリしたような痛みと腕全体の重だるいような痛みがあり、握力がほとんどなくなり、ものをうまくつかむことができない。周期的に不快感を伴った強い痛みが数時間から数日続くことがあるため、仕事も休んでいる。

遠絡治療

はっきりした原因が見当たらないものの、痛みの性状と両腕という症状の部位から、遠絡療法としては神経線維破壊症候群TypeIIIとして、頚部・胸部・腰部の脊髄および脊椎神経の障害であると考えた。症状が特に手掌側に強いことから胸椎レベルの障害が中心と考えられる。また、脊髄の広範囲に障害があることから、おおもとの原因は視床の炎症にあると推測される。腕の痛み以外の症状(頸肩の強いこり、腰痛、子宮筋腫等)からも視床下部や脳下垂体、延髄にも障害が広がっている。障害は主に血液等の循環不全などを原因とした慢性的な炎症と考えられる。治療はまずは強い腕の痛みを緩和させることを主として、脊髄全体の炎症を抑える治療を行った。初回治療直後に痛みが緩和したが、翌日は少し反動的な症状として痛みが強く感じられた。1日程度で強い痛みは落ち着いて元の状態に戻ったように感じられたが、週1回の治療を継続したところ、2回目以降は徐々に腕の重だるさとピリピリした痛みが軽くなっていき、強い痛みが起こる頻度が半減、痛みの持続時間も短くなっていった。2ヶ月程度で無理をすると重だるさやズキッとした痛みが出るものの仕事に復帰できる程度に回復した。症状の主な原因は脊髄であったことから、長時間の不良姿勢や脊椎への負荷が重なって症状が現れたことを説明し、職場や自宅での環境の見直しやセルフケア、規則正しい生活や食事などの生活習慣の改善に取り組んで、再発を予防している

クライアント様の感想

病院でも原因がわからず治療法もなかった痛みが、腕とは違う部分へのレーザーや棒の刺激で改善してとても驚いた。遠絡療法でおおもとの原因を改善することに合わせて、昔から通っている整体で腕の筋肉を柔らかくしてもらうことで、相乗効果がでているように感じる。無理をすると良くないということがよくわかったので、仕事も無理しすぎず、家でも体操やお風呂でよく温まるなどに気をつけることで再発させないように気をつけていきたい。


症例34

クライアント様 : 50代男性 

症状 

ソケイ部の痛み

数年前から起床時や歩き始めの時にソケイ部に痛みを感じるようになったが、放置していたところ、数分歩くとソケイ部と右足に痛みが強く出て、歩き続けられないようになってしまった。整形外科でレントゲンをとったが大きな異常はなく、軽い脊柱管狭窄症かもしれないといわれて鎮痛薬が処方されたが、あまり効果が感じられない。座っているとほとんど症状は出ないが、立ったままでいたり歩くとすぐに痛みが出るため、普段の生活も困っている。

遠絡治療

画像などではっきりした原因がないものの、痛みの性状から腰の神経の障害が主な原因であり、主に血液等の循環不全などを原因とした慢性的な神経の炎症と考えられる。治療はまずはソケイ部と足の痛みを緩和させることを主として、腰椎の炎症を抑える治療を行った。初回治療後に痛みが緩和して少し軽くなったが、しばらく歩くと痛みが戻ってしまった。神経の炎症が強い場合には、炎症を抑えるのにある程度の期間が必要となるため、週1回の治療と自宅でのストレッチやツボ押しのセルフケアを継続したところ、2回目以降は徐々に痛みの強さと頻度が軽くなっていき、1ヶ月半程度でほとんど気にせずに歩けるようになった。